KOHARU日和

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2020年「土用の丑の日」~日にちと由来は?国産うなぎと中国産は何が違う?

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毎年うなぎの蒲焼きを食べたくなるこの季節がやって参りました。

コンビニの予約は早くも完売が続出。今年はテイクアウトも登場しそうです。

 

一体「土用の丑の日」って何でしょう。

〈目次〉

 

 

2020年の「土用の丑の日」はいつ?

今年(2020年・令和2年)は「土用の丑の日」が2回あります。

7月21日(火)8月2日(日)です。

 

2回もあるなんて得した気分ですね。

なぜ今年は2回になったのか、次に説明します。

 

「土用の丑の日」は陰陽五行説に由来する

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「土用」は中国から伝わった陰陽五行説が基になっています。

私の本業である鍼灸と漢方の基本です。

 

陰陽は「太陽」と「月」のように物事を二極化して考えること。

昼と夜、男と女、表と裏、寒と熱、実と虚などです。

 

五行説は自然を「」に当てはめて考えます。

 

太陽である「日」と「月」を加えると、一週間の「月火水木金土日」になりますよね。曜日はここに由来しています。

 

は春

は夏

は秋

は冬

1年を4つの季節に分け、それぞれ五行を当てはめて表現しますが、「土」がない!

 

「土」は立春、立夏、立秋、立冬(四季の四立)の直前の約18日間を指して「土用」といいます。夏の土用が有名ですが、実は年に4回あるんです。

 

「丑の日」は干支の十二支と同じ。日にちに十二支を順番に当てはめています。カレンダーに「ひのえ ね」とか書いてありますよね。あれです。

 

「子(ね)、丑(うし)、寅(とら)…」と12コありますが、土用の期間は18日。その最初の方に丑が来たら、土用の期間中にもう一回まわってくるため年によって「二の丑」があります。今年の8月2日が二の丑です。

 

 

「土用の丑の日」にうなぎを食べるのはなぜ?

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江戸時代から続いている風習ですが、土用の丑にうなぎを食べるのは

うなぎには体力を付けるための栄養が豊富だから

というのが正しい理由と言えます。

 

暑い日本の夏。うなぎにはバテないように体を保つための栄養を補う成分がたくさん入っています。

 

ビタミンA:皮膚や粘膜、目の健康を維持

ビタミンB群:糖質の代謝に関わりエネルギーを産生するために必要なビタミンB1、皮膚や粘膜の機能を正常に保つビタミンB2が豊富。

DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸):動脈硬化や血栓を防ぐ。LDLコレステロールを減らす。血圧を下げるなどの効果が認められています。

 

起源は万葉集にまで遡ると言われます。日本人は昔から体に良いものを知っていたんですね。

 

俗説では江戸時代、平賀源内が考案したという説が有名。売れずに困っているうなぎ屋さんに「本日丑の日」と書くように勧めたら大ヒットしたとか。

まるで

・バレンタインのチョコレート

・節分の恵方巻き

みたいですが、真意は定かではありません。元気を付けるため体に良いことは間違いないので、ぜひ食べましょう!

 

国産と中国産の鰻は何が違う?

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スーパーに並んでいるうなぎを見ると、ついパッケージに目が行ってしまいます。

そこでいつも感じるのは、

「国産は高い…」

 

でも安い中国産は何となく心配。

今まで中国の工場が衛生的に問題があるという映像をたくさん見てきましたから。

 

では、どれ程違うのか調べてみました。

結論は「ほとんど変わらない」ようです。

圧倒的に違うのは「国内生産量と輸入量」だったのです。

 

国産のうなぎ

私たちが食べているのはシラスウナギ

国産は数が減り、養殖に頼っています。

しかしこんな文章を見つけました。

鰻の生活史には謎が多く、その生態は完全には解明されておらず、産業として人工ふ化した鰻の稚魚(シラスウナギと呼ばれています)を養殖に用いることが出来ません。

(日本養鰻漁業協同組合連合会ホームページより引用)

http://www.wbs.ne.jp/bt/nichimanren/abtunagi.html

 うなぎを養殖するために、数が少ない天然のシラスウナギを漁獲して育てるということです。こりゃあ大変だ。

 

だから国産の養殖鰻は約2万トンで推移しています。

 

中国産のうなぎ

最初の頃、中国から輸入していたのはヨーロッパウナギ

でも1990年代に日本人がたくさん食べるから資源が激減。

絶滅危惧種となりました。(Wikipediaより)

 

今はシラスウナギになりましたが、これも乱獲。

現在、輸出規制がされていますが、DNAを調べるとなぜかヨーロッパウナギが混じっているとか…。

 

令和元年の日本の生産量は約1万7千トン、中国、台湾等からの輸入量が約3万2千トンとなっており、その合計は約4万9千トンで、日本の鰻生産量のシェアは35%となっています。

(日本養鰻漁業協同組合連合会ホームページより引用)

http://www.wbs.ne.jp/bt/nichimanren/abtunagi.html

 

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ニホンウナギ

まとめ

結局、国産も中国産もシラスウナギだから中身はほぼ同じ。

台湾と中国から大量に入ってくるものは安く出回るので、国産は価格を騰げるしかない状況です。

 

最近うなぎの値段が高いなあと思っていたら、そんな事情があったんですね。

 

でも食べたい!

 

国内の養殖業者の皆さん、頑張ってください。

感謝して大事に国産うなぎを食べます!!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。