1945年8月9日、長崎に原爆が投下されました。終戦から75年が経ち記憶が薄れる中、長崎出身の女性が作った素敵なアートが話題になっています。
実際に原爆の高熱で変形したビンを忠実に再現
8月6日の広島に続き、長崎に落とされた原子爆弾。
当時の推定で長崎市の人口は24万人。そのうち約7万4千人が死亡し、建物は約36%が全焼または全半壊したと言われています。
たった1発で人々を地獄に突き落とし、その後も後遺症で苦しめる恐ろしい爆弾。忘れてはいけない出来事です。
しかし75年が経過すると被爆体験のある人が高齢化し、今では教科書でちょっと教えるくらいですよね。
長崎出身、東京で活躍している我等が毎熊那々恵さんがプロデュース。核の悲惨さ平和の尊さを実感できるプロジェクトです https://t.co/1YBKofdQN7
— 猫おじさん (@fukusukemelmo) 2020年8月9日
デザイナーの毎熊那々恵(まいぐまななえ)さんは、原爆の高熱で溶けたガラス瓶を3Dスキャンで忠実に再現し、原寸大の花瓶を作成しました。
長崎原爆資料館に展示されていた小瓶がモチーフ。爆心地から550メートルの場所見つかったもので、高さ約9センチです。
「長崎に投下された原爆のことを知ってほしい」という願いをこめた作品
語り継ぐ「祈りの花瓶」
— あじさい号 長尾台 (@ajisaigonagao) 2020年8月8日
子どものころから祖母の被爆体験をずっと耳にしてきたという。けれども八月九日に黙とうのサイレンが鳴らない、黙とうで立ち止まる人もいない。長崎では当たり前だった祈りは遠く「自分が被爆三世であることを徐々に意識するようになりました」https://t.co/UyT60QzvX8
毎熊さんのおばあちゃんが被爆を経験し、幼い頃から話を聞いていたそうです。
「8月9日は長崎にいると必ずサイレンが鳴るのに、上京すると聞こえない。
同世代では原爆の話をする人はいませんでした」と語っています。
毎熊さんは「平和を継承するためのきっかけ」として、被爆した瓶をモチーフにした花瓶を作成。素晴らしいです。
私も戦争や原爆の話はタブーのような、経験がないのに軽々しく口にしてはいけないような感覚がありました。
でも絶対語り継がなければなりませんよね。
今はそう思います。
各家庭にこの花瓶を置けたら良いな。
幼い子が「これなあに?」と聞いたとき、
「昔の日本ではこんなことがあったんだよ」と教えてあげられたら。
それが本当の教育だと思います。
「ナガサキを忘れない 祈りの花瓶展2020」の詳細
花瓶展は、8月8日から8月23日までの毎週土・日曜に開催しています。
時間は正午〜午後6時。
入場無料。
感染症対策のため入場制限があります。
会場はブックカフェ&ギャラリーCOYAMA
(中原区上丸子山王町二の一三一四、JR南武線向河原(むかいがわら)駅から徒歩約三分)
最後まで読んでいただきありがとうございました。