邪悪なウイルスの正体
人類には邪悪なウイルスに、対抗できる免疫が確かに備わっている。
邪悪なウイルスとは新型コロナウイルスではない。
差別や偏見というウイルスである。
週2回、施術室をお借りしているお寺の住職にいただいたポスターです。
連日の報道でウンザリするようなコロナウイルスも、かなり落ち着いてきました。社会生活は徐々に回復の兆しが見られ、全国で他都道府県への移動が解除されています。
これから本当に恐いのは「差別や偏見」ですね。
ある奥さんの話
先月、ある奥さんが他県に行きました。実家の親が亡くなったためです。悲しみをこらえ、消毒を徹底し、マスクをたくさん用意して行ったそうですが、実家に着くと
「ちょっと泊まるのは遠慮してもらえないか」
と兄弟に言われたそうです。
渋々ビジネスホテルに宿泊。
お通夜・葬儀ではお焼香だけ。会食も自分から遠慮して出席しなかったそうです。
「北海道から来た」とわかった途端、自然と自分の周りから人が離れていき、まるでバイ菌扱いされたと言っていました。
優しかったお母さんとお別れし、親戚達と話すことを想像していましたが、全く別の悲しみに暮れて帰ってきました。
私たちが住む町は1人もコロナウイルスの感染者が出ていませんが、ニュースに出る感染者の地図は北海道全部が真っ赤。札幌のごく一部しか出ていないのに全道が汚染されているかのようです。
無くならない差別や偏見
前述の奥さんのように、北海道民や東京都民はどこに行っても肩身が狭くなりそうです。「自分はコロナウイルスに感染したくない」という思いは皆同じですから、身を守るために仕方がないことかもしれません。
今後は国内だけでなく、海外からの渡航も徐々に緩和されていきます。
このニュースを聞いた時、
「外国人は何か嫌だ。ウイルスを持っているかも」
私は咄嗟にそう思いました。
「北海道民」「東京都民」という大雑把な括りで人を差別するのは間違っている。バイ菌扱いは最低だ。わかっていても「外国人」を差別している自分がいます。この気持ちがある限り差別や偏見はなくならないでしょう。
まずは自分が変わらないとダメですよね。
どんな人に会っても、たとえコロナウイルスを保有している人に会っても、自分が感染しないような対策をしっかり取ることが何より大切です。
人を疑う前に「自分がコロナウイルスを持っているかもしれない」と考えて行動する必要があります。自信を持って対策を取れば、人をバイ菌扱いせずにすむのではないでしょうか。
全世界から差別や偏見が無くなることを祈りつつ、自分も変わるよう努力していきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。