こんにちは。ミツアキです。
今日5月6日は連休最終日。
早かったような、遅かったような。
私にとっては計画したことを8割以上終え、大変有意義な連休になりました。
早くコロナ消えてくれないかなあ。
5月6日は萱野 茂(かやの しげる)さんの命日です
萱野さんをご存じの方、いらっしゃいますでしょうか。
北海道平取町出身で、アイヌ文化の伝承者。
国会議員で「アイヌ文化振興法」の成立に尽力した方です。
2006年5月6日、パーキンソン病による急性肺炎のために逝去されました。享年79歳。
約50年にわたってアイヌ民具を集め、アイヌ語の記録にも積極的に取り組みます。
生涯に約80冊の著作物を残し、「言葉は民族の誇り」としてアイヌ語を後世に残すため奔走した人生でした。
ここで生前の動画を見ることができます。
萱野 茂(かやの しげる)さんの生涯
1926年に北海道沙流郡平取町二風谷(にぶたに)というところで生まれます。
祖母に育てられますが、祖母はアイヌ語しか話さない人でした。
山仕事や炭焼きなどの出稼ぎで生計を立てた青年期でしたが、転機は昭和28年頃。
萱野さんが27歳の時、普段使っていた民具を研究者や収集家がタダ同然で持ち去ってしまいます。「このままではアイヌ文化が危ない」と考え、持ち去られた民具を買い取って守ろうと決めます。
当時の研究者は本当に酷いことをしています。遺族に無断でアイヌの方のお墓を掘り起こし、大学で研究していた事も発覚しました。昨年ようやく返還が決まりましたが、誇りを踏みにじる行為は許されません。
萱野さんは平成6年には参議院議員に当選。アイヌ民族で初めての国会議員でした。
「アイヌ文化振興法」の成立に力を尽くします。
国会ではアイヌ語で質問し、周囲を驚かせたことも。
子供たちのためにアイヌ語教室を開いたり、伝統的な民具を集めて「萱野茂二風谷アイヌ資料館」を作ったりしています。
アイヌ民具を収集、自ら復元し、その中の1121点(202点は資料館の収蔵品)が国の重要有形民俗文化財に指定されました。
萱野さんとアイヌ語、著作物
萱野さんはアイヌ語が分かるので、民話を収集記録し始めす。
古老が語り継いできた昔話をまとめ、日本語訳を添えて「ウエベケレ集大成」として出版。菊池寛賞を受賞します。
「言葉こそ民族の証し」としてアイヌ語を後世に残すため尽力。
1万4000語を収録した『萱野茂のアイヌ語辞典 』を刊行します。
アイヌとは人間を意味する誇り高い言葉。
自分のルーツ、人間としての誇りを取り戻すべく闘い続けた人生でした。
今年(2020年)「民族共生象徴空間 ウポポイ」が開館
私の友人、知人、患者様にもアイヌの方が複数おられます。
みんな優しくて、とても良い人ですよ。
自分の民族を誇りに思い、仲間をとても大切にしています。
今度時間がある時にアイヌ独特の料理や体を治す薬草などを教えてもらう予定です。
ある政治家の先生が「日本は単一民族だから」と発言した事がありましたが、とんでもない話。アイヌの人たちは住む場所や言語を奪われ、迫害された歴史があります。
今も必死の努力で分化を伝承しています。
昨年、2019年5月24日 にアイヌ新法が施行されました。アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律です。
そして今年5月29日、「民族共生象徴空間 ウポポイ」が北海道白老町に開館予定。
コロナの影響で1ヶ月遅れましたが、今月末にオープンできそうです。
萱野先生もさぞ喜んでいることでしょう。
コロナが落ち着いたら皆さんも足を運んでみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。