是枝裕和監督作『万引き家族』公式サイトより引用
カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞し、何かと話題だった「万引き家族」。
映画館に行けなかったので、WOWOWで見ました。
良かったですよ~。
家族って、幸せって何のかなぁとしみじみ考えさせられました。
大まかなあらすじ
古びた一軒家に暮らす5人家族。
家はおばあちゃんの所有。祖母・初枝の年金を頼りに生活しています。
父と息子は連携して万引きし、食料や生活必需品を調達。
母は工場勤務。娘は風俗で働いています。
そこに虐待され団地の廊下で凍えている幼い女の子が加わることで物語が始まります。
安藤サクラさんと樹木希林さんがスゴすぎました。
感動というより、見終わった後にジワーッと考えさせられ、ずっと余韻が消えない映画です。
観ていない人はぜひ本編をご鑑賞ください。
中国に行ったときの苦い経験
万引きは犯罪。決して許されることではありません。
しかし生きていくために罪を犯す人が後を絶たないのも事実です。
私は20年くらい前、中国に旅行したことがありました。
鍼灸の勉強をするためのツアー旅行です。
友人と美味しいものを食べようと繁華街を歩いていた時のこと。
賑やかな通りをしばらく行くと、柵で仕切られた所があり、
のぞいてみるとスラム街が・・・。
トタン屋根で今にも潰れてしまいそうな家が所狭しと建ち並び、
観光客に見えないように国家ぐるみで隠しているような雰囲気です。
「ちょっとココはヤバいね」と引き返そうとすると、いつの間にか足下に私の服を引っ張る5~6才くらいの少年がいました。
ボロボロの布を羽織り、顔は黒ずんでいます。
手を出して何かくれといっている様子。
明らかにお金を恵んで欲しいと目で訴えていました。
小さい子だし可哀想だと思い財布に手をかけようとした瞬間、
「モノアゲチャダメ~!!」
と後ろから声が。
私たちを心配した現地のガイドさんが巡回して付いてきていたのです。
「周りを見てごらん!」と言われて見渡すと、
ボロボロの服を着た大人達があちらこちらの物陰からこっちを睨んでいました。
ガイドさん曰く、もし少年に1円でもあげていたら集団に狙われ、身ぐるみを剥がれていたでしょうとのこと。
全身が凍り付いて固まってしまいました。
ほとんどが家族や親戚で徒党を組み、お金をくれそうな観光客を狙っているそうです。
特に反日感情もあり、警戒心の薄い日本人がターゲットになりやすいと教えてくれました。
日本ほど治安の良い国はないと改めて感じたのを思い出します。
「万引き家族」どころか「強盗一族」です。
しかし生きていくために必死だったのでしょう。
あの後から中国は経済大国になり、貧富の差はどうなっているのかわかりません。
現代の日本で本当の幸せとは?
海外では経済的に困窮している国が溢れ、食べ物にも困る人がたくさんいます。
今後の日本でも差は広がっていくことでしょう。
新型コロナウイルスの影響で倒産する会社やお店が増えるかもしれません。
幸せの基準は自分が決めるもの。
周りと比べる必要はない。
この映画を見て強く思いました。
お金?
家族?
子ども?
家?
仕事?
誰にどう思われようと、どう見られようと、
自分が「今この瞬間が幸せ」と思えたらそれでいいのかもしれません。
自分が「楽しい!」って笑えたら、それが良いと思います。
そんな時間を増やしたいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。